夏は男女間の体感温度差にご注意を!

ある夏の夜。ある夫婦は、別々の部屋で眠ります。
なぜでしょう?ケンカ中だから?それとも、夫婦仲が冷め切っているせい?正解が何にせよ、夫婦間に温度差があるのは確か。
いいえ、不仲でなくてもこのような事態が発生するのが夏なのです。
その原因は、エアコン。
現実的に体感する温度差が発生しているのです。
妻は「寒い」「朝起きたときに体調が悪い」と言い、夫は「暑くて眠れない」と言います。
これはこの夫婦に限らず、どこの家庭でもよく聞く話です。
節電のため、日中はなるべくエアコンを控える人が多いですが、比較的電力に余裕がある夜間は、それほど気にせずにエアコンを使用することができます。よって、今年もこうした夫婦が少なくないのではないでしょうか?
同じ温度でも体感温度は人それぞれですが、特に男女差は大きいもの。
一般的に男性は暑がりで、女性は寒がり。男女の体感温度は3~5度もの差があるといわれています。
その理由は、筋肉量の違いにあります。
女性の身体は男性に比べて筋肉が少なく、脂肪が多いというのが特徴です。
人間の身体は筋肉によって熱を作り出すため、筋肉の少ない女性は男性に比べて熱を作り出しにくいのです。
筋肉量によって基礎代謝にも差が出てくるのも、この熱を生み出す力が関わっています。男性のほうが女性よりも太りにくいのはそのためです。
また、女性のほうが男性に比べて臓器が複雑にできているので、骨盤内にうっ血が起きやすく、そういった要素も女性に冷え症が多い原因になっています。
「節電の夏」でも冷房病には気をつけて
東日本を中心に各地では様々な場所で節電対策がされ、当然エアコンもその対象になっていますが、オフィスや公共の交通機関、ショッピングセンターなどでは、女性にとっては寒いと感じるほどエアコンが効いていることも多々あります。
そして暑い夏にこそ悩まされるのは、エアコンによる身体の冷え。
慢性化して症状がひどくなると「冷房病」にもなり得るのです。
人間の体温調節をつかさどる自律神経は5℃以上の急激な気温変化に対処できないため、それが繰り返されると体温を下げる交感神経と体温を上げる副交感神経のバランスに異常をきたし、疲労感、肩こり、頭痛、食欲不振、不眠など自律神経失調症に似た症状が表れます。
これが冷房病です。
冬場の暖房でも同様の温度差がありますが、厚着によって体温調節機能が補われるため、冷房病のような症状をきたすことはほとんどありません。
【冷房病対策】
●襟付きのブラウスを着たり、スカーフを巻いたり、首を冷やさないようにしましょう。また、腹巻や毛糸のパンツなどでお腹を温めると、身体が冷えにくくなります。
●体を動かして血行を促す
長い時間同じ姿勢をしないこと。たまにストレッチをして、体の血行を促しましょう。軽い運動で汗をかくのも◎。体温調節機能を正常に保つのに効果があります。
●湯船につかる
ぬるめのお湯でゆっくり半身浴をすると、冷えて収縮した血管が広がり、体が温まります。足湯も効果的。
●温かく栄養バランスのよい食事を摂る
冷たい食べ物や飲み物がおいしく感じる夏ですが、胃を冷やすと、消化力が衰えて体力が落ち、自律神経が乱れやすくなります。
●一晩中エアコンをつけない
あらかじめ寝室の温度をエアコンで下げておき、寝る前にスイッチを切ったり、タイマー機能があれば2時間程度でオフにしましょう。
●腹式呼吸で自律神経を整える
腹式呼吸は自律神経を整えるのに効果的。息を吸うときは一気に吸い(口からでも鼻からでもOK)、吐くときは口から、細く長く時間をかけるのがコツ。これを心身がリラックスするまで繰り返します。
今回のまとめ
男性と女性がお互いに心地よい温度を保つためには、どちらかがどちらかに合わせる、ということよりも、それぞれが服装面などで工夫をすることが大切。恋愛も室温も、歩み寄りがポイントですよ♪