風邪にはネギ!その真実は?

寒くなると食べたくなるのは何といっても鍋!
体が温まるしおいしいのはもちろんのこと、みんなで囲む楽しさもありますよね。
そして鍋に必要不可欠ともいえる存在のネギは、秋冬にこそぜひ食べたい野菜です。
ネギは昔から咳(せき)や痰(たん)を鎮めたり、疲労回復にも効果のある野菜として、民間療法にも用いられてきた栄養価の高い野菜。
日本ではネギといったら東日本では長ネギ(白ネギ)が、西日本ではと青ネギ(細ネギ)が主流ですが、栄養面ではどのような違いがあるのでしょうか?
ネギの緑色の部分には、カルシウム、ビタミンA、ビタミンCなどが多く含まれています。ですので、その緑色の部分をメインに食す青ネギの方が、これらの栄養価については優れています。
ビタミンAは粘膜の形成に重要で、これが不足すると鼻やのどの粘膜が乾燥し、風邪のウイルスが進入しやすくなります。また、ビタミンCは美容面に良いのイメージがありますが、風邪のウイルスに対する抵抗力を高める働きもあります。
一方、白い部分がメインとなる長ネギは、その特有の刺激臭の元である「硫化アリル」が青ネギの約2倍もの量が含まれています。硫化アリルはネギの白い部分に多く、ほかにタマネギやニンニクなどにも含まれています。
この硫化アリルこそが「ネギは風邪に効く」とされるキーマン的成分です。血行をよくして体を温め、肩こりや疲労の蓄積を防いだり、神経を鎮めるなどの働きがあります。
ただ、この成分は揮発性でしかも熱に弱く、水に長くさらしたり煮込むなどすると働きは弱まってしまいます。効率良く摂るなら生食することです。辛みやにおいを和らげるために水にさらす場合は2~3分と短めにすると良いでしょう。
また、風邪だけでなく様々な病気の予防には体を温めることが大事。体が冷えると免疫力が下がってしまいます。そして体の外側から温めるだけでなく、温かい食べ物を摂って体の内側からも温めましょう。
今回のまとめ
長ネギも青ネギも、どちらも栄養価が高いことは共通。料理や好みに合わせて使い分ければ良いと思います。温かい汁物に生のネギをプラスして、体の内側から温まりましょう。