やせるのに必要な栄養素、それはタンパク質

ダイエット中は食事の量を減らすことに意識が向きがちになりますが、ダイエット中だからこそ摂るべき栄養素があります。
その代表格がタンパク質です。
タンパク質は筋肉や内臓、血液など体を作る元となる基本成分の一つ。
体の機能を正常に保つのに欠かせない体内酵素を構成しているのもまたタンパク質ですし、多くのホルモン、神経伝達物質の原材料にもなります。
また、免疫力をキープして病気を予防したり、心の健康にも関わるなど、その働きは多種多様です。
ダイエットだからと言ってとにかく食事量を減らしたり、「バナナダイエット」や「トマトダイエット」「野菜ドリンクダイエット」など、いわゆる「〇〇だけダイエット」にはタンパク質はほとんど含まれていませんのでタンパク質が足りなくなってしまいます。
タンパク質不足の初期に起こる現象として、筋肉量が減少することが挙げられます。
筋肉量が減少すると特に運動しなくても生命維持のため自動的に体で消費されるカロリー(基礎代謝量)が落ちてしまいます。
さらにやせにくくなるだけではなく、同じ食事量なら基礎代謝量が落ちた分だけ体内でカロリーが余るようになり、その分は脂肪として蓄積されます。
太るのを避けるためには、その余剰カロリーは運動などで消費しなければなりません。つまり、基礎代謝量が落ちると太りやすい体になってしまうということです。
◆タンパク質はどのぐらい摂ればいい?
タンパク質は、魚・肉・卵・豆類に多く含まれ、全体量の10~20%前後がタンパク質です。
例えば牛モモ肉100gなら、含まれるタンパク質はおよそ20g。
少し意外かもしれませんが、米や麦にも6~10%程度含まれます。野菜にも微量が含まれます。
日本人の食事摂取基準(2010年版)によると、成人であれば1日あたり男性60g、女性50gが十分量であると言われており、ダイエット中においてもこの量を目安に摂取することが重要です。
量はグラム数だと少し分かりにくいので、「手ばかり」を参考にしてみましょう(http://microdiet.net/diet/000287.html)。
魚・肉・卵・豆類の1食の目安は厚みも大きさも、指を除く自分の手のひら1枚分。
1日にいろいろな種類のタンパク源を食べましょう。
朝は卵や納豆など、昼、夜で魚、肉、豆腐を摂るように心がけると無理なく取り入れられると思います。
一種類の食品から必要量のすべてを摂るのではなく、組み合わせて食べると体内で合成できない「必須アミノ酸」を補い合えると同時に、その他の栄養素もバランス良く摂ることができます。
また、ダイエット中だからと言って肉を避ける必要はありません。
ただし脂身の多い肉よりも少ないもの、脂を落とす調理法を選んでください。
そしてタンパク質はダイエットだけでなく実は美肌を作るためにも欠かせない存在です。
肌の潤いやハリを保つ成分の「コラーゲン」も実はタンパク質の一種。
食事から必要量のタンパク質をしっかり摂ってとっていれば、それが原料となって体内で十分にコラーゲンが作られます。
タンパク質は動物性・植物性のどちらかに偏ることなく、万遍なく食べるほうがダイエットにも健康にも効率的。
キレイにやせるためには、タンパク質を必要量摂ることを心掛けましょう。
ただ、必要以上に摂りすぎると体に脂肪として蓄積されますので食べ過ぎないようにもしたいものです。
あくまでも適量を!
今回のまとめ
タンパク質が足りないと…
「やせにくく、太りやすい体に!」「肌荒れ、ハリの低下」「冷えやすい体に」などなど、良いことはありません。むやみな食事制限ではキレイになれないのです。
それどころか、とにかくやせればいいという考えは、健康をも損ねてしまいます。
1食に手のひら1枚分のタンパク源を食べましょう。