自然派ヘルシースイーツの干し芋と干し柿の美容とダイエット効果

秋の味覚、さつま芋や柿は、乾燥させ干し芋・干し柿に加工することで、甘みも栄養もぎゅっと凝縮されます。
干し芋はさつま芋だけ、干し柿は柿だけを原料にしており、どちらも砂糖を加えていないのにしっかりした濃厚な甘さがあり、尚且つ噛みごたえがあるので、この2つは実はダイエット中のおやつとしてかなり優秀です。
ケーキやクッキーなどのスイーツと比べて、美容に欠かせない栄養素がたくさん含まれているだけでなく脂肪分がほとんどないという、まさにダイエット向けの自然派ヘルシースイーツなのです。
それぞれの特徴を見てみましょう。
【干し芋(ほしいも)】
干し芋はさつま芋の皮をむき、茹でてから干して作られます。
成分としては、整腸作用のある食物繊維が多いことは広く知られていますが、実はカリウムも豊富です。カリウムは体内の塩分濃度を適正に保つため、むくみの解消に役立ちます。
ビタミンCは生や蒸かし芋、焼き芋と比較すると大きく減ってしまいますが、特筆すべき成分は、「ヤラピン」というさつま芋だけが持つ糖脂質です。
さつま芋を切ったときに包丁につく白い液体が、そのヤラピン。
昔から緩下剤として知られ、食物繊維との相乗効果で便秘に効果がありますから、美肌にもつながります。
その他、若返りのビタミンといわれるビタミンE、銅、パントテン酸、ビタミンB6、葉酸などが多く含まれており、まさに栄養の宝庫です。
干し芋に含まれるカロリーは1枚(約25g)なら80kcalですので、決して低カロリーではありません。
糖質(炭水化物)が多く含まれているので、食べ過ぎるとカロリーオーバーになってしまいますが、原料のさつま芋はGI値(グリセミック・インデックス)※が55と、他の芋類より低いです(じゃがいもは90)。ですので、太りにくく腹持ちがいいが良いという特徴があります。
食べる量は1日2枚までが目安です。温かいお茶などの水分摂りながら食べる事で、満腹感が得られやすく、お通じの改善効果も高まります。良く噛んで食べるようにしましょう。
※GI値(グリセミック・インデックス)
食べ物が人の体内に入り、ブドウ糖に変わって血糖値を上昇させるスピードを測定して数値化したものです。ブドウ糖を摂取した時の血糖値上昇率を最高の100としています。この数値が0に近いほど血糖値の上昇率は低く、太りにくい食べ物とされています。
【干し柿(ほしがき)】
もともと柿には豊富な栄養が含まれており、干すことでその成分が凝縮されます。
糖質は高いですが、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富ですので、量にさえ気を付ければダイエットや美容の強い味方になってくれます。
干し芋同様、干し柿にも食物繊維が多いほか、ミネラルはマンガンやカリウムが豊富に含まれています。マンガンは骨の形成や代謝に関係し、消化を助ける働き、カリウムは干し芋の説明の通り、むくみの解消に役立ちます。
生の柿はビタミンCがとても豊富で、サイズの大きい柿であれば1個で1日の必要量が補えるほどですが、干し柿に加工すると大きく失われてしまいます。ですが、その代わりに増加するのがβ(ベータ)カロテンです。干し柿にすることで、3倍以上にもなります。
βカロテンは体の錆び付き防止作用が非常に高く、美容や健康の維持に活躍する成分。体内に入ると必要量がビタミンAに変換され、皮膚や粘膜を健康に保つ作用、視覚の正常化などの役割も果たします。
そして、干し柿にはタンニンも豊富に含まれています。タンニンはポリフェノールの一種で、赤ワインに多く含まれている成分です。抗酸化作用があるため、エイジングケアや美容効果が期待できます。
ただ、タンニンは摂取しすぎると便秘や鉄分の吸収を妨げてしまうというデメリットもあるので、食べ過ぎには注意が必要です。
カロリーは大きさや種類によって多少異なりますが、1個あたり約100kcal。おやつに食べるなら1個までにし、温かいお茶などの水分と一緒にいただきましょう。甘みがとても強く噛みごたえもあるので、1個でも十分満足できる量です。
今回のまとめ
ダイエット中は、なぜだか甘いものが無性に食べたくなる時がありますよね。
そんな時、甘いのに栄養たっぷりな干し芋、干し柿はスイーツとしては非常に優秀。
食べ過ぎにさえ気を付ければ、ダイエットの強い味方になります。