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糖質制限は腸内環境を悪化させ太りやすくなる?

糖質(炭水化物)は太りやすい食べ物とされ控える人が増えてきており、糖質制限ダイエット(炭水化物抜きダイエット)は依然として人気のダイエット法です
糖質(炭水化物)は太りやすい食べ物とされ控える人が増えてきており、糖質制限ダイエット(炭水化物抜きダイエット)は依然として人気のダイエット法です

糖質制限ダイエットは本当に安全?

糖質(炭水化物)は太りやすい食べ物とされ控える人が増えてきており、糖質制限ダイエット(炭水化物抜きダイエット)は依然として人気のダイエット法です。
しかしながら、糖質制限によってやせる人は確かに存在する一方で、体調を崩したり、やせてもリバウンドしたりする人もいることは見逃せません。知識のない人が安易に飛びつくのはリスクがあると言えるでしょう。

そしてやみくもに糖質制限をすると、腸内環境が悪化することはあまり知られていないのではないでしょうか。一時的に体重が落ちたとしても、腸内環境の悪化により太りやすい体質になってしまう可能性があるのです。

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腸内細菌により体質が左右される

栄養の消化吸収を行い、有害なものは排出する器官である腸には、およそ100~1000種、100兆個にも及ぶ腸内細菌が存在しています

「腸活」「菌活」などのワードがポピュラーになったここ数年で、ダイエットや健康には腸内環境が非常に大きく関わっていることが広く知られるようになりました。
栄養の消化吸収を行い、有害なものは排出する器官である腸には、およそ100~1000種、100兆個にも及ぶ腸内細菌が存在しています。
この菌群は腸内フローラ(腸内細菌叢・ちょうないさいきんそう)と呼ばれていて、菌の種類は大きく3つに分類され、善玉菌、悪玉菌、日和見菌があります。

菌の種類やバランスは、生活習慣・食べ物・年齢・ストレスなど多くの要因によって変化し、体調や体質までをも左右します。そしてやせやすいか・太りやすいかという体質も、善玉菌の量やバランスによって変わってくるのです。

善玉菌が作る短鎖脂肪酸がダイエットに有効

善玉菌が作る短鎖脂肪酸がダイエットに有効との研究結果が

善玉菌は、食べ物に含まれる食物繊維やオリゴ糖を発酵させ「短鎖脂肪酸」という物質を生成します。短鎖脂肪酸には酢酸・酪酸・プロピオン酸などがあり、脂肪の合成を防ぎ、過剰なエネルギーを脂肪細胞に取り込まないようにする働きや、全身の代謝を活性化するなど、生活習慣病や肥満対策には欠かせない物質です。

短鎖脂肪酸の働きはほかに、腸内を弱酸性に保ち悪玉菌の活動を抑制、腸のぜん動蠕動(ぜんどう)運動 を促進して便通を良くする、殺菌・抗炎症作用、腸のバリア機能を高める、幸せホルモン「セロトニン」の分泌を促進するなど、非常に多岐に渡ります。
腸内の善玉菌が悪玉菌よりも優勢な状態であることにより、その力が最大限に発揮されます。

善玉菌のエサとなる「発酵性食物繊維」

ダイエットを効率良くするには食物繊維が欠かせません

短鎖脂肪酸は、消化されにくい食物繊維やオリゴ糖を腸内細菌が発酵させることにより生成されます。
糖質制限ダイエットで避けられている穀類には、糖質も多く含まれていると同時に食物繊維も含まれているため、穀類の摂取量が制限されてしまうと、多くの善玉菌がエサ不足の状態となり、悪玉菌に対して劣勢、つまり腸内環境が悪化してしまうのです。

では、食物繊維を摂取するのであれば、糖質である穀類ではなく野菜やきのこ類をたくさん食べれば良いのでは?という疑問もあるかもしれません。
しかし答えはNOです。そしてそれが大きなポイントとなります。

腸内で発酵するまでの時間差を利用する

オートミールはダイエット中の腸活にもオススメの食品です

食物繊維とひとくくりに言っても、食べ物の種類によって腸のどの部分で発酵するのか、発酵するまでの時間も異なります。
大腸の入り口付近で善玉菌のエサとなり発酵するのは、玉ねぎやごぼうなど根菜類。食べてから4時間後から発酵がスタートします。同時に短鎖脂肪酸も発生。

大腸の中間あたりでは、オートミールやフルーツが発酵します。
大腸の出口付近で発酵するのは、小麦ふすまや玄米などの全粒穀物、冷めたお米や芋類に含まれているレジスタントスターチなど。食べてからおよそ10時間後に発酵がピークを迎え、同時に短鎖脂肪酸が生成されます。
根菜、フルーツ、穀類といった食品をまんべんなく食べることで、腸内では善玉菌の活動が絶えず行われ、発酵が続きます。そしてより多くの短鎖脂肪酸を生み出すことができるのです。

穀類は食べるべき 正しい糖質制限とは?

玄米、もち麦、全粒粉パン、ライ麦パン、蕎麦など、色の付いたもののほうが腸内で発酵する食物繊維が豊富に含まれています

糖質制限ダイエットをしている人がリバウンドしやすいのは、腸内環境の悪化が原因という説があります。
善玉菌で知られるビフィズス菌が生息しているのは、大腸の奥のほうのエリアであることが研究により明らかになっていますが、大腸の奥までリーチすることができるのは穀類の食物繊維です。つまり糖質制限ダイエットで穀類や芋類を食べないと、ビフィズス菌がエサ不足に陥るということ。

糖質制限ダイエットで制限するべき糖質は、穀類ではなく砂糖が使われたお菓子などです。
穀類は白米や白いパン、うどんなどではなく、玄米、もち麦、全粒粉パン、ライ麦パン、蕎麦など、色の付いたもののほうが腸内で発酵する食物繊維が豊富に含まれています。
間違った糖質制限はやめ、普段の主食はこうしたものを選ぶようにしましょう。

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e-ヘルスネット(厚生労働省)https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-003.html
公益財団法人 腸内細菌学会
https://bifidus-fund.jp/keyword/kw041.shtml

今回のまとめ

腸内環境が変わるスピードは速く、24時間程度と言われています。ですので、腸内発酵をする食物繊維が多い食事をしても単発では効果は期待できません。続けることが何よりも重要なので、最低でも2週間は毎日こうした食生活を継続してみてください。
今現在自分の体質を何とかしたいと考えるのであれば、食べ物や生活習慣を見直す必要があるかもしれません。

Category : 雑学/健康・ダイエット

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